耐震コラム

老朽住宅の床下耐震補強とは?費用や選び方も解説

地震の揺れ、想像しただけで不安になりますよね。
特に、築年数の経った家では、その不安はさらに大きくなるかもしれません。
床下や基礎の状態は、普段目にすることがないので、気が付いた時には深刻な状態になっていることも…。
大切な家を守るために、まずは家の状態を知ることから始めませんか?
今回は、家の床下耐震補強が必要かどうかを判断する方法をご紹介します。

家の床下耐震補強が必要か?

築年数と耐震性の関係

1981年以前に建てられた住宅は、旧耐震基準で建設されているため、現在の基準に比べて耐震性が低い可能性があります。
特に基礎に鉄筋が入っていない「無筋基礎」の場合は、地震による被害リスクが非常に高まります。
新耐震基準が適用された1981年以降の住宅でも、経年劣化による基礎のひび割れやコンクリートの中性化など、耐震性を低下させる要因は存在します。
築年数だけでなく、建物の状態を総合的に判断することが重要です。

基礎の劣化と危険性

基礎のひび割れは、地震や地盤沈下などによって発生します。
小さなひび割れでも、放置すると内部の鉄筋が腐食し、基礎の強度が低下する危険性があります。
ひび割れの大きさや数、傾きの有無などを確認し、必要に応じて専門家による検査を受けることをお勧めします。
床が傾いている、床鳴りがする、といった症状も、基礎の劣化を示唆するサインです。
簡易的な確認方法として、ペットボトルに水を入れて床に置き、傾きを確認する方法があります。

床下補強の必要性の判断基準

床下補強が必要かどうかは、築年数、基礎の状態、そして居住者の不安感などを総合的に判断する必要があります。
専門家の診断を受けることで、現状の把握と適切な補強方法の選定が可能になります。
不安を感じたら、まずは専門業者に相談し、家の状態を詳しく調べてもらうことが大切です。

耐震補強工事の種類と費用

床下補強工事の種類

床下補強工事には、束石や床束の交換・補強、大引きの補強などがあります。
既存の部材を活用しながら補強を行うことで、費用を抑えることも可能です。

耐震補強工事の種類

基礎の耐震補強工事には、ひび割れ補修、炭素繊維シートによる補強、基礎増し打ち補強、ベタ基礎補強など、様々な工法があります。
それぞれの工法は、ひび割れの程度や基礎の種類、予算などによって最適なものが異なります。

それぞれの費用相場

工事費用は、家の状態や使用する材料、工法によって大きく異なります。
ひび割れ補修は1箇所あたり数万円から、炭素繊維シートによる補強は1㎡あたり数万円から、基礎増し打ち補強は1mあたり数十万円から、ベタ基礎補強は数百万円規模になるケースもあります。
正確な費用は、専門業者に相談して見積もりを取ることが重要です。

工事を選ぶ際の注意点

工事を選ぶ際には、業者の経験や実績、保証内容などをしっかり確認することが大切です。
依頼前にしっかりと見積もりを取り、検討することで、最適な工法と費用を選択できます。
安価な業者を選ぶだけでなく、技術力や信頼性も考慮することが重要です。

まとめ

家の床下耐震補強は、地震対策として非常に重要です。
築年数や基礎の状態、そして自身の不安感などを総合的に判断し、必要に応じて専門業者に相談しましょう。
様々な補強工法があり、費用も大きく変わるため、依頼前にしっかりと見積もりを取り、比較検討することが大切です。
早めの点検と適切な対応で、大切な家を地震から守りましょう。
専門家のアドバイスを参考に、安心して暮らせる住まいを実現してください。

投稿者プロフィール

鈴木 芳邦
「鈴木住研」では、これまでに400棟以上の木造住宅の耐震診断を行ってきました。
経験豊富な東京都登録の耐震診断技術者(建築士)が責任を持って耐震診断を行なっております。
また、創業より60余年木造住宅を造り続けてきた工務店の高い技術力・施工力で、精度の高い補強工事も行なっております。
社員や協力会社と共に、お客様のご家族と住まいを長期にわたり見守り続けます。ぜひ安心して相談ください。

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