耐震コラム
木造住宅の耐震補強で筋交いはなぜ必要か
大切なお住まいを地震による揺れから守るためには、建物の構造を理解し、適切な耐震補強を行うことが重要です。
特に、木造住宅の耐震性向上に欠かせない部材として「筋交い」が挙げられます。
しかし、その具体的な役割や、なぜ地震に強い家づくりに不可欠なのか、疑問に思われる方もいらっしゃるかもしれません。
今回は、木造住宅の耐震補強における筋交いの重要性とその機能について、詳しく解説していきます。
ご自宅の安全を考える上での、確かな知識を得るためにお役立てください。
木造住宅の耐震補強で筋交いはなぜ必要か
地震の横揺れに抵抗する
木造住宅の多くで採用されている軸組工法(在来工法)は、縦方向の力に対しては高い強度を持っていますが、地震発生時に建物に加わる横揺れや、台風による横風といった水平方向からの力には本来あまり強くありません。
このような外力に対して、筋交いは柱と柱の間に斜めに配置されることで、建物の変形や倒壊を防ぐための抵抗力を生み出します。
斜めの部材が建物にかかる水平方向の力を受け止め、建物をしっかりと支える役割を担っているのです。
軸組工法の弱点を補う
軸組工法は、柱や梁といった線材を組み上げて建物を支える構造が特徴です。
この工法では、柱と柱の間にできる四角形の空間が、地震の揺れによって歪みやすくなるという弱点があります。
筋交いは、この四角形の空間を斜めの部材で固定することで、構造的な安定性を高めます。
これにより、地震の際に建物が倒壊するのを効果的に防ぎ、軸組工法本来の弱点を補強しているのです。

筋交いの構造と機能とは
柱と柱の間に斜めに入れる部材
筋交いとは、文字通り建物の構造材である柱と柱の間に、斜めの方向に取り付けられる木材や鋼材などの部材のことです。
この斜めの配置が、建物の構造計算上、水平方向の力に対する強度を大きく向上させる鍵となります。
建物の壁となる部分に配置されることで、「耐力壁」と呼ばれる、地震や風などの外力に抵抗する面的な強度を持つ壁の一部として機能します。
筋交いプレートで固定し強度を保つ
筋交いは、その効果を最大限に発揮するために、柱や梁といった構造部材としっかりと固定される必要があります。
大きな地震の揺れで筋交いが柱から外れてしまっては、本来の強度を発揮できません。
そこで、筋交いとその固定部分(柱など)を強固に接合するために「筋交いプレート」などの金物が用いられます。
これらの金物で筋交いを確実に固定することで、地震の際の引き抜き力や圧縮力に耐え、建物の倒壊を防ぐための強度を維持することができるのです。
まとめ
木造住宅の耐震補強において、筋交いは地震による横揺れに抵抗し、建物の倒壊を防ぐために不可欠な部材です。
軸組工法が本来持つ横方向への弱点を補い、柱と柱の間に斜めに取り付けられることで、建物の構造を安定させます。
さらに、筋交いプレートなどの金物でしっかりと固定することにより、その効果は最大限に発揮されます。
建築基準法でもその重要性が定められており、筋交いは安全な住まいを実現するための重要な役割を担っています。
ご自宅の耐震性向上を検討する際には、筋交いの機能と重要性を理解しておくことが大切です。
投稿者プロフィール
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「鈴木住研」では、これまでに400棟以上の木造住宅の耐震診断を行ってきました。
経験豊富な東京都登録の耐震診断技術者(建築士)が責任を持って耐震診断を行なっております。
また、創業より60余年木造住宅を造り続けてきた工務店の高い技術力・施工力で、精度の高い補強工事も行なっております。
社員や協力会社と共に、お客様のご家族と住まいを長期にわたり見守り続けます。ぜひ安心して相談ください。
