耐震コラム

耐震診断チェックシートで建物の安全性を確認!入手方法と使い方

地震による被害から大切な我が家を守るためには、日頃から耐震性を意識することが重要です。
そこで役立つのが、耐震診断チェックシートです。
このチェックシートを活用することで、ご自身の目で建物の状態を簡単に確認し、必要な対策を検討することができます。
今回は、耐震診断チェックシートの入手方法と使い方について説明します。

耐震診断チェックシートの入手方法

国土交通省のウェブサイトからダウンロードする

国土交通省のウェブサイトには、住宅の耐震性を簡単にチェックできるチェックシートが公開されています。
このチェックシートは、無料でダウンロードでき、パソコンやスマートフォンで手軽に利用可能です。
ウェブサイト内にある検索機能を利用して「耐震診断チェックシート」と検索することで、容易に見つけることができます。
ただし、国土交通省が提供するチェックシートは、あくまでも簡易的な診断を目的としたものであり、詳細な専門的な診断を行うものではありませんので、その点をご理解ください。
ダウンロードしたチェックシートは、印刷して活用することも可能です。

自治体独自のチェックシートを確認する

多くの自治体では、地域特性を考慮した独自の耐震診断チェックシートを用意している場合があります。
各自治体のホームページを確認するか、直接問い合わせることで入手できる可能性があります。
自治体独自のチェックシートは、国土交通省のチェックシートと比較して、より地域に特化した内容となっている場合が多く、より詳細な情報が得られる可能性があります。
特に古い建物や木造住宅など、地域によって耐震性の問題が異なる場合は、自治体のチェックシートを活用することで、より正確な診断を行うことができるでしょう。

専門業者に依頼して作成してもらう

より詳細な診断が必要な場合は、建築士などの専門業者に依頼して、建物の状況に合わせたオリジナルのチェックシートを作成してもらうこともできます。
専門業者であれば、建物の構造や築年数、過去の改修履歴などを考慮した上で、より正確な診断結果を得ることが期待できます。
費用はかかりますが、専門家の意見を聞きながら診断を進められるため、安心感を得られるでしょう。

耐震診断チェックシートの使い方記入方法

建物の基本情報を入力する

まず、チェックシートに建物の基本情報を入力します。
これは、建物の種類(木造、鉄骨造など)、築年数、延べ床面積、所在地などの情報です。
これらの情報は、診断結果の精度に影響するため、正確に入力する必要があります。
特に築年数は、建物の耐震性の判断に大きく関わってくるため、正確な情報を記載することが重要です。

チェック項目を確認し該当箇所にチェックを入れる

次に、チェックシートに記載されている各項目を確認し、建物の状況に該当する箇所にチェックを入れていきます。
チェック項目には、例えば「基礎のひび割れ」「壁の傾き」「屋根の損傷」など、建物の様々な部分に関する項目が含まれています。
各項目には、具体的なチェックポイントと判定基準が記載されている場合が多いので、それらを参考にしながら、丁寧にチェックを進めていきましょう。

壁のひび割れなど具体的なチェックポイントと判定基準

壁のひび割れをチェックする際には、ひび割れの幅や長さ、方向などを注意深く観察します。
例えば、幅1mm以下のひび割れは通常問題ありませんが、幅が数mmを超えるひび割れや、長さが数十cmに及ぶひび割れは、注意が必要となる可能性があります。
また、ひび割れの位置も重要で、例えば基礎部分のひび割れは、地震による被害の可能性が高いため、専門家への相談が必要となる場合があります。
判定基準は、チェックシートによって異なる場合があるため、各項目の記述をよく確認し、正確に判定するようにしましょう。

チェック結果に基づき必要な対策を検討する

全ての項目をチェックし終えたら、チェック結果に基づいて必要な対策を検討します。
例えば、耐震性に問題がある箇所が見つかった場合は、補強工事などの対策が必要になるかもしれません。
対策が必要な場合は、専門業者に相談し、適切なアドバイスを受けることをお勧めします。
また、定期的にチェックシートを用いた診断を行うことで、建物の状態を把握し、適切なメンテナンスを行うことができます。

当社が加盟している「日本木造住宅耐震補強事業者協同組合」によるチェックシートです。

まとめ

今回は、耐震診断チェックシートの入手方法と使い方について解説しました。
国土交通省のウェブサイトや自治体のホームページからチェックシートを入手し、建物の基本情報を入力、各項目を確認しチェックを入れ、結果に基づき必要な対策を検討することで、ご自身の住宅の耐震性を簡単にチェックできます。
しかし、簡易的なチェックシートでは限界があるため、専門家による詳細な診断が必要な場合もあります。
地震への備えとして、定期的な点検と適切な対策を心がけましょう。

投稿者プロフィール

鈴木 芳邦
「鈴木住研」では、これまでに400棟以上の木造住宅の耐震診断を行ってきました。
経験豊富な東京都登録の耐震診断技術者(建築士)が責任を持って耐震診断を行なっております。
また、創業より60余年木造住宅を造り続けてきた工務店の高い技術力・施工力で、精度の高い補強工事も行なっております。
社員や協力会社と共に、お客様のご家族と住まいを長期にわたり見守り続けます。ぜひ安心して相談ください。

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